LINEが運営するNFTマーケットプレイス「LINE NFT」についてざっくり解説しています。
目次
LINE NFTとは?

LINE NFTはLINEが運営するNFTを出品・売買出来るサービス。
2021年6月にベータ版がオープン、2022年4月に正式リリースされ、お笑い芸人やアーティストなどの作品が多く出品されツイッターなどでもよく話題になっています。
また、暗号資産(仮想通貨)だけでなくLINE PayでNFTの購入が可能なことも特徴。
LINE Payだとほぼ日本円でNFTの売買を行える感覚なので、暗号資産に抵抗がある場合も気軽に利用が可能になっています。
※暗号資産で売買する場合はLINE BITMAX(暗号資産取引所)の登録が必要。
NFT、LINE Pay、LINE NFT、マーケットプレイス、LINE BITMAX、暗号資産(仮想通貨)取引所などの単語がごっちゃになってよくわからない場合は以下を参考にしてください。
LINE BITMAX=暗号資産(仮想通貨)取引所=換金サービス
LINE NFT=マーケットプレイス=出品・販売場所
NFT=商品
LINE Pay(換金サービス)かLINE BITMAX(換金サービス)のどちらかを使って古着屋(出品・販売場所)で洋服(商品)を買ったり売ったりするみたいな感じ。
LINE NFTの特徴
- ほぼ日本円で取引する感覚でNFTの売買が可能(暗号資産が不要)
- LINEアカウントさえあれば簡単に始められる
- アプリ連携で全てのやり取りがスムーズ
- 芸能人の作品が多い
- LINEが公認した作品のみ取り扱っている
- ガス代が全て無料
- 販売手数料(コンテンツ料)は出品者が設定
- LINE友達にNFTを送れる
- ヤフオクと提携している
- PayPay、ソフトバンク、ZOZOTOWNと今後提携予定
- お得なキャンペーンが多い
- ガス代とは?
- ユーザー同士の取引時(所有権が移動する際)に発生する費用。※販売手数料などユーザー⇔マーケットプレイスで発生する手数料とは別。
手数料
入庫手数料 | 入庫不可 |
---|---|
出品手数料 | 無料 |
販売手数料 | 出品者が設定 |
出庫手数料 | 出庫不可 |
※ 入庫・出庫不可については下記デメリットの項目にて解説
- 入庫とは?
- 商品を登録すること。出品する前の段階。
- 出庫とは?
- 商品の登録解除。別のマーケットプレイスに出品する際などは出庫が必要。
デメリット
- 他サービスとの互換性がない
- 取り扱っている作品が限られている
- 取り扱っている暗号資産が少ない
- OpenSeaなど海外のマーケットプレイスに比べて規模が小さい
- 民度が低い
LINE NFTは他のマーケットプレイスと併用して利用することが出来ません。
LINE NFTで作ったNFTは他に持ち出すこと(出庫)が出来ませんし、他のマーケットプレイスで購入したNFTをLINE NFTに登録(入庫)・出品することも出来ません。
つまりLINE NFTは超鎖国的マーケットプレイスなのです。
取り扱っている作品もLINEが認めた物のみなので、有名人・インフルエンサーではない個人が創作した作品の出品はハードルが高め。
そうなると当然流通する作品は偏ってきますし、購入する側からしても選択肢が狭まってくるので売買もしづらくなってきます。
取り扱っている暗号資産もLINEが発行する「LINK」のみで、イーサリアムやビットコインなどは使用不可。
無料配布などのキャンペーンでユーザーを集めたりもしているので、他のマーケットプレイスに比べると民度が低いのが現状です。
メリット
ガス代が一切かからない
LINE NFTの一番のメリットはやはりガス代がかからないというところ。
海外ではガス代が高騰していますが、LINE NFTではそこを全く気にせず取引出来るのはかなりの強みです。
敷居が低い
LINE NFTはLINEのアカウントさえあれば簡単に始められます。
初期費用も少なく参加出来るので、良くも悪くも他と比べて敷居はかなり低くなっています。
完全に日本人向けなので使いやすさは抜群
海外サイトでも日本語対応しているところはあるものの、所々不自然な日本語が混ざっていたりと慣れるまでは多少の使いにくさは否めません。
その点、LINE NFTは国内サイトなので圧倒的に分かりやすく、初心者でもかなり使いやすいように設計されています。
また、ほぼ日本円で売買してる感覚なので、国内の他のNFTマーケットプレイスと比べてもかなり使いやすくなっています。
お得なキャンペーンが多い
NFTを無料配布しているキャンペーンなどもあるので、無料で入手したNFTを出品することも可能です。
また、LINE Payを利用することでLINKリワード(LINKに変化出来るポイント)が溜まるキャンペーンなども実施されています。
※LINK=LINEが発行する暗号資産。LINE NFTで利用可能。
LINE NFTで取引されるジャンル
LINE NFTで取引されているジャンルは以下の通り。
ブランドのジャンル | 有名人(芸能人・アイドル),アニメ,特撮,漫画,ゲーム,キャラクター,スポーツ,ミュージック,アート |
---|---|
作品のジャンル | トレカ,デジタルアート,オリジナルグッズ,限定動画,応援ギフト,アイコン,アニメーションイラスト,デジタルファッション,音楽データ,デジタルコンサートチケット |
以下各ジャンルと商品についてざっくりまとめています。
芸能人・アイドル
トレーディングカード
![]() ももクロメモリアルNFTトレーディングカード |
![]() ラストアイドル NFTラスコレ |
- ももクロメモリアルNFTトレーディングカード=ももクロのトレカ
- ラストアイドル NFTラスコレ=ラスアイのトレカ
デジタルアート・グッズ
![]() Nissy(西島隆弘) |
![]() MMCLZMNNFNFT! |
- Nissy(西島隆弘)=にっしーのデジタルグッズ・オリジナルキャラクター
- MMCLZMNNFNFT!=ももクロのデジタルアート
限定動画
![]() よしもとNFTシアター |
- よしもとNFTシアター=吉本芸人のネタ撮り下ろし
アニメ・特撮・漫画・ゲーム
トレーディングカード
![]() 東映ロボットアニメNFTトレーディングカード |
![]() 資産性ミリオンアーサー |
- 東映ロボットアニメNFTトレーディングカード=「コン・バトラーV」や「ダルタニアス」などのトレカ
- 資産性ミリオンアーサー=スクウェア・エニックスのタイトル「ミリオンアーサー」のデジタルシール(トレカ的なもの)
デジタルアート
![]() タツノコプロ |
![]() 機動警察パトレイバー |
![]() まんが未知NFT by テレビ朝日 |
![]() |
![]() |
- タツノコプロ=「タイムボカンシリーズ」や「ガッチャマン」などのデジタル記念アート
- 機動警察パトレイバー=オリジナルビデオアニメ「機動警察パトレイバー」のデジタルアート
- まんが未知NFT by テレビ朝日=テレビ朝日『まんが未知』で生まれた漫画のデジタルアート
- メゾンハンダース=オリジナルサウンドドラマ「メゾン ハンダース」のデジタルアート
- PUI PUI モルカー NFT=大人気ストップモーションアニメ「PUI PUI モルカー」のデジタルアート
限定動画
![]() シュート!Goal to the Future |
![]() 『ゴジラVSヘドラ』 |
![]() ナナメンタル |
- シュート!Goal to the Future=サッカー漫画「シュート!」の厳選カットシーン
- 『ゴジラVSヘドラ』=「ゴジラ・フェス2021」の大トリを飾った『ゴジラVSヘドラ』の名シーン
- ナナメンタル=声優土田玲央が総合プロデュースしたショートアニメ「ナナメンタル」のNFT動画やプロフィールアイコン
応援ギフト
![]() やしろあずき |
- やしろあずき=ネットを中心に活動する人気漫画家「やしろあずき」に送りつけるための三角コーン(応援ギフト)
キャラクター
アイコン・アニメーションイラスト
![]() うさぎゅーん! |
![]() ベタックマ |
![]() ともだちはくま |
![]() べじまる |
![]() もふピヨ |
![]() ガーリーくまさん |
![]() 人生はウーパールーパー |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() NFTギフト |
キャラクター系は基本的にそこまで価格が高くないものが多め。
作品によってはアート要素が強いものもあるので、そういった作品は価格も高くなっています。
スポーツ
限定動画
![]() PLAYBACK 9 |
![]() D.LEAGUE NFT |
![]() バスケットLIVE NFT |
![]() ジャパンラグビーチャリティーマッチ2022 メモリアルNFT |
![]() My VEGALTA COLLECTION |
![]() 内村航平現役最後の種目別演技 with LIVE Sign. |
- PLAYBACK 9=横浜DeNAベイスターズの試合の名シーンを集めた公式デジタルムービー
-
D.LEAGUE NFT=日本発のプロダンスリーグ「D.LEAGUE(Dリーグ)」の各ROUND映像や各チームSHOWCASE
- バスケットLIVE NFT=バスケットLIVE限定の各試合ハイライトやオフショット
- ジャパンラグビーチャリティーマッチ2022 メモリアルNFT=ジャパンラグビーチャリティーマッチ2022の舞台裏などをまとめた記念映像
- My VEGALTA COLLECTION=仙台市のプロサッカーリーグ加盟クラブ「ベガルタ仙台」の試合の名シーンを集めた厳選カットシーンや選手カード
- 内村航平現役最後の種目別演技 with LIVE Sign.=「KOHEI UCHIMURA THE FINAL」で魅せた内村航平の現役最後の演技の名場面と本人直筆のデジタルサイン
トレーディングカード・デジタルファッション
![]() B.LEAGUE |
- B.LEAGUE=日本プロバスケットボールリーグのトレカやユニフォームなどのデジタルファッション
ミュージック・アート・その他
音楽データ・デジタルコンサートチケット
![]() TM NETWORK |
![]() Bitfan |
- TM NETWORK=小室哲哉、宇都宮隆、木根尚登によるユニット「TM NETWORK」による音楽データ
- Bitfan=コンサートチケットや動画、グッズ、限定特典など様々なコンテンツを配布
トレカ・アート・その他
![]() JR西日本 懐鉄NFTコレクション |
![]() LINE Blockchain限定NFT |
- JR西日本 懐鉄NFTコレクション=「西日本懐鉄(ナツテツ)入場券」に登場する32種類の列車たちトレカや3Dフィギュア、トレインマーク
- LINE Blockchain限定NFT=NFTマーケットβのオープン記念として発行された限定デジタルアート
LINE NFTでの稼ぎ方
LINE NFTでの主な稼ぎ方は以下の2つ。
- 各NFTの売買(投資・転売)
- 無料配布のNFTを手に入れて出品(転売)
LINE NFTでは自作のNFTを出品することも不可能ではないですが、LINEに認められないと出品が出来ないので、インフルエンサーなどでない限りハードルはかなり高め。
無料配布のNFTを手に入れて出品を繰り返すという手もありますが、これに関してはあくまでお小遣い稼ぎ程度。
しっかり利益を上げるのであれば、やはり各ブランドのNFTを売買することで利益を上げていくのが現実的です。
いくらから買える?
LINE NFTで取り扱っているNFTは無料配布も含めれば0円からですが、基本的には数百円から購入可能になっています。
購入方法は以下の2通り。
- ブランドのストアから直接購入
- マーケットで出品しているユーザーから購入
ストアから購入の場合、基本的には数量限定なのですぐに売り切れてしまいます。
ここで運良く購入出来ればラッキー。
そうでなければ相場をチェックしながら売買を行うといった具合になります。
ジャンル別価格表
以下各ジャンルの最低価格をまとめています。
※価格は変動します
芸能人・アイドル
タイトル | 価格 |
---|---|
ももクロメモリアルNFTトレーディングカード | 580円~ |
ラストアイドル NFTラスコレ | 1,100円~ |
MMCLZMNNFNFT! | 10,800円 |
Nissy(西島隆弘) | 2,400円~ |
よしもとNFTシアター | 3,000円~ |
アニメ・特撮・漫画・ゲーム
タイトル | 価格 |
---|---|
やしろあずき | 846円~ |
資産性ミリオンアーサー | 1,200円~ |
東映ロボットアニメNFTトレーディングカード | 1,500円~ |
ナナメンタル | 1,500円~ |
まんが未知NFT by テレビ朝日 | 2,500円~ |
シュート!Goal to the Future | 3,000円~ |
『ゴジラVSヘドラ』 | 5,500円~ |
機動警察パトレイバー | 8,100円~ |
メゾンハンダース | 1.8LINK~ |
PUI PUI モルカー NFT | 2.5LINK~ |
キャラクター
タイトル | 価格 |
---|---|
うさぎゅーん! | 100円~ |
ベタックマ | 100円~ |
ウゴクアイコン | 300円~ |
NFTギフト | 300円~ |
NFTコレクション | 300円~ |
プロフNFT by Minto | 525円~ |
ともだちはくま | 660円~ |
べじまる | 660円~ |
もふピヨ | 660円~ |
ガーリーくまさん | 660円~ |
人生はウーパールーパー | 660円~ |
ぎゅうにゅう | 800円~ |
KAWAee NFT by Minto | 3,000円~ |
ふるさとチョイス | 5,000円~ |
スポーツ
タイトル | 価格 |
---|---|
PLAYBACK 9 | 300円~ |
B.LEAGUE | 480円~ |
My VEGALTA COLLECTION | 550円~ |
バスケットLIVE NFT | 980円~ |
内村航平現役最後の種目別演技 with LIVE Sign. | 3,800円~ |
ジャパンラグビーチャリティーマッチ2022 メモリアルNFT | 5,000円~ |
ミュージック・アート・その他
タイトル | 価格 |
---|---|
LINE Blockchain限定NFT | 1,000円~ |
JR西日本 懐鉄NFTコレクション | 1,100円~ |
TM NETWORK | 3,000円~ |
Bitfan | 15,000円~ |
LINE NFTの使い方
LINE NFTはLINEのアカウントさえあればすぐに利用可能で、使い方も非常にシンプルです。
以下登録方法と使い方をまとめています。
- 登録方法
-
LINE NFT公式ページ(https://nft.line.me/)の右上にあるメニューから緑の矢印をタップ。
LINEアプリへ移動するので、LINE NFTからの認証を許可して友達追加。
利用規約に同意してパスワードを設定します。
6桁のパスワードを入力したら登録完了です。
- NFTの探し方
-
右上のメニューから「マーケット(ユーザー間)」または「ストア(ブランド直営)」をタップ。
マーケットの場合はフィルタから条件を設定してNFTを検索します。
ブランドから探したい場合はストアの下にある「もっとみる」をタップで全てのブランドが表示されます。
基本的にはマーケットとストアをウロウロしながらNFTを探します。
ざっくりまとめ
LINE NFTはざっくり言うと日本人が使いやすい鎖国マーケットです。
他のマーケットプレイスと比べてメリットとデメリットが極端な分、問題点も多いのが現状。
ただ、敷居が低かったり新しいチャレンジが多いというのはトータルで言えば悪いことではありません。
ヤフオクと提携したり、今後もPayPay、ソフトバンク、ZOZOTOWNと提携予定なことを考えれば将来性は高いマーケットプレイスと言えるでしょう。